時間は永遠に不足した状態が続く

<再生会議>土曜授業の復活盛る 分科会で2次報告案了承へ

 政府の教育再生会議は28日、首相官邸で合同分科会を開き、第2次報告の原案を了承した。原案には道徳に代わる「徳育」を従来の教科とは異なる「新たな教科」として導入することや、ゆとり教育を見直し授業時間を増やすための土曜授業実施や春・夏休みの活用などが盛り込まれている。6月1日の総会で決定する見通し。

 授業時数を増やしても、従来ならば、あれもこれもと増えた時間以上に内容を詰め込んできた。もし、今回もそういう流れになるとしたら時間不足という状況に変化は無い。きちんと、内容の安易な増加を制限するようにしないといけない。
 また、時間の「量」ばかりが議論されていて、単位時間をもっとフレキシブルにするというような時間の「使い方」にも目を向けて議論すべきだ。
 また、土曜日の授業を復活させれば、教職員に支払う給与もそれに伴って増加することになる。もしかしたら、「ボランティア」でとか、現在の給与費の総額は変えないで、コスト削減(本当にコストなのかは別として)してそこから捻出しろと言うつもりかもしれない。
 授業時間増が実現されたとして、子どもの学力が改善しなかったとき、誰がどう責任を負うのか。その時に、教職員だけを責めるという愚かな方向に向かう危険性。教育再生会議はそういうこともきちんと頭に入れて議論しているだろうか。この問題は、授業時間増というだけで手放しで喜べるようなものではない。