「ゆとり教育」の見直し、脱却の意味するもの

 教育再生会議が第二次報告で週五日制の事実上の廃止や、授業時数の増加を打ち出したことで、「ゆとり教育の見直し」「ゆとり教育からの脱却」だと言われている。
 「ゆとり教育の見直し」や「ゆとり教育からの脱却」は、http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20070131/1170222190で引用した長尾彰夫氏が

 早晩おとずれる完全五日制の下では、「戦後(民主)教育」が唱えつづけてきた「地域の教育力」なるものが、実は「空念仏」にすぎなかったことを証明しかねないのである。

と指摘しているように、「地域の教育力」なるものが「空念仏」に過ぎなかったことを証明したのであり、子どもを学校へと再び囲い込み、「学校の教育力」という「空念仏」を再び唱え始めたことを意味している。
 「ゆとり教育の見直し」や「ゆとり教育からの脱却」は本当に歓迎されるべきものなのだろうか。「ゆとり教育」も「空念仏」なら、「反ゆとり教育」も「空念仏」なのではないか。