雰囲気

　奈良の事件で、少年が「ゼロからやり直したかった」と言っているという記事を目にした。社会とすぐに結びつけるのは間違いかもしれないが、学力低下やニート・フリーターなどへのネガティブキャンペーンは、悪い方向で着実に成果を上げていて、それがつくりだした「雰囲気」が事件の一つの要因になっているのではないだろうか。そして、こういう事件をきっかけにしてさらにバッシングはいろいろな方面に向けて行われ、恐怖感や不安感は増大していく。
　個人情報をばらまくことで真相糾明をやっていると考えているマスコミ。こういう事件を自分のために利用しようとする議員や有識者。救われない当事者たち。重苦しい空気がそこら中に充満している。