自ら進んで教育に手足を縛られたいと思う人たち
竹島の問題についてもう少し書いておきたい。http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20080717/1216245437,http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20080715/1216078288この二つのエントリーでははっきりと書いていなかったけれど,竹島の問題について報道されていること,それに対する反応などを見ながら書いた。
竹島をめぐる韓国側の対応は冷静さを欠いている。http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20080717/1216245437で少し書いたけれど,政治が問題を教育を利用して取り繕い,その場しのぎを行う。政治が教育を利用し,問題から目を反らす。結果,政治が冷静な対応をいくら考えていても,彼らはその教育の結果に手足を縛られ,冷静な対応ができなくなっている。それは彼ら自身が招いた結果であって,彼らの手足を縛るものを取り除く責任も彼ら自身にある。だから,韓国側の対応は全く指示しない。
そして,もう一つ書いておきたいことは,http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20080717/1216245437でも書いたけれど,そうした韓国の冷静さを欠いた対応を見て,それに否定的でありながら,将来において同様のことが起こり得るような「教育」を推進しようとする動きが日本側にあるということ。
領土の問題は,教科書や学習指導要領,その解説書に明記されたとしても,最終的には「政治」が解決するしかない。http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20080715/1216078288で書いたことの繰り返しになるけれど,領土問題は政治が解決しなければならないことであるのに,教科書や学習指導要領に明記するということで,問題を政治が解決するのではなく,教育があたかも解決するかのような錯覚を引き起こさせている。
領土の問題は,本来なら政治が解決すべき問題で,政治がどう発言し,どう行動するのかが問われるべき。相手の冷静さを欠いた対応はきちんと批判すべき。それなのに,いつの間にか政治の問題が教育の問題へとすり替えられていく。どちらの国の政治も,互いに教育を利用し,自分たちの責任や自分たちへの批判を回避している。
竹島をめぐる問題について,韓国側の対応を批判するなら,同時に,日本において自ら進んで教育に手足を縛られることを選択しようとする動きが活発化していることも批判してもらいたい。
教育の責任は,政治の手足を縛るようなことを子どもに教えることにあるのではない。教育の責任は,教育に責任を転嫁することなく,問題解決にきちんと取り組める人を育てることにある。