自画自賛な井戸端会議

【解答乱麻】首相補佐官山谷えり子 再生の動き止めるな

抽象的教育論を延々と繰り返す間に子供たちは大人になってしまう。実態調査と結果の分析により、スピーディーで的確な支援をしなければ、子供たちに申し訳ない。

 いつどこで,「実態調査と結果の分析」による「スピーディーで的確な支援」が行われてきた,いるだろうか。教育再生会議がそういうことをしたということを見聞きしたことがないが。

全国全員に調査を行う必要はないといまだに主張する人もいるが、調査結果を基に改善計画を作り、補習や生活習慣の改善、部活や読書活動の取り組みを保護者とともにスタートさせた教育委員会や学校も多い。

 全国学力テスト実施後に公表されたことや指摘されている問題は,以前から指摘されてきたことであり,それは悉皆調査でなくとも把握されていたこと。なぜ悉皆調査でなければいけないのか教育再生会議文部科学省もきちんと答えてはいない。

教育現場に清新な風が吹き始めた。今が“教育再生元年”だったと振り返られるようになるまでこの動きを止めてはならない。

 これは,うけないギャグをこれでもかと繰り返して,その必死さに苦笑するのを見て喜ぶようなもの。

教育再生会議の最終報告をまとめる中で、こうした動きを着実に進めるため、政府に実効性担保の新機関設置を求める議論が出ている。教育再生は、内閣の重要課題として取り組み続けねばならない。

 こんな組織を作るよりも,現場を内外からきちんと支援する組織,教育政策などをきちんと検証したり,教育政策の方向性などをきちんと打ち出せる組織を立ち上げるべき。教育再生井戸端会議の設置されている間,まともな教育論議がされてこなかったし,まともな教育施策の実施ができなかったのだから。
 教育再生井戸端会議は,最後まで多くの時間と労力を費やして「抽象的教育論を延々と繰り返」し,「実態調査と結果の分析」無き拙速で的外れなことをやってきた。それを自画自賛している。こうした井戸端会議が今後存続しないことを願う。