「伝統と文化の尊重」って便利な言葉だね

小学校社会科:「縄文」復活 文科省案、中教審部会に提示へ

 文部科学省は11日、学習指導要領の小学校社会科(歴史)で、指導内容について、現行の「農耕の始まり(弥生時代ごろ)」からではなく、「狩猟採集の時代(縄文時代ごろ)」とする方針を決めた。現行の指導要領では、農耕以前の狩猟採集の時代は教える必要がなく、専門家から「縄文時代も国の大事な歴史だ」などと批判されていた。12日の中央教育審議会文部科学相の諮問機関)の専門部会に提示する。

 文科省の案は「我が国の歴史や文化を大切にし、日本人としての自覚を深めるため、農耕の始まり以前の内容についても取り上げる」と明記。縄文時代の指導復活は、「伝統と文化の尊重」を教育目標に掲げた教育基本法改正も背景にある。

 いろんなものが「伝統と文化の尊重」と結びつけられていく。「伝統と文化の尊重」と結びつけてしまえば,どんなものでもどんなことでもできそう。
 「我が国の歴史や文化を大切にし、日本人としての自覚を深めるため、農耕の始まり以前の内容についても取り上げる」という文科省の案はどうしても理解できない。こういうものが専門部会で問題にならないとしたら部会の委員には専門家だとか有識者だとか言われる資格はない。
 いろんなものがこうして安易に取り入れられていく。こうした動向はこれからも批判していく。