ホモ・エードゥカンドゥスの歴史

[asin:4938661357:detail]に納められている「ホモ・エードゥカンドゥスの歴史」を読んだ。
 読みながら考えたことは,「学力低下」の問題は,教育の問題ではなく,子どもをホモ・エードゥカンドゥスとして見なしている大人たちの問題に過ぎないなということ。そして,イリイチの提起した問題は,学力低下の問題に限らず,今問題とされている「教育の問題」を考える上で外せない問題だなということ。
 イリイチの問題提起によって,学力を身につけさせること=教育という構図をすっかり信じ込まされているということ。学力を巡る言説の多くが滑稽なものであるということを気づかせてくれる。