楽しい授業について 過去の経験から

 楽しい授業について、http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20070308/1173284800http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20070316/1173979079で書いたままになっていたので、今回自分の過去の経験をここで書いて、コメントで書いたけれど、今読んでいる論文などもあるので今後につなげていけたらと思う。
 小学校で、有田焼を題材に取り上げて授業をしたことがある。そのとき、考えていたことは「楽しい授業」にするということ。しかし、その時点で「楽しい授業とはどういうことか」というような考察をしないまま、単純に「楽しい授業」がしたいと考えていた。
 まずやったことは、焼き物や作成過程などの写真を壁面に掲示したり、出入り口を飾ったりして子どもの興味を引くような雰囲気作り。次にやったのは、子どもに調べ学習をさせるための資料を作ること。それをまとめるためのワークシート作り。
 そのときに考えていた「楽しい授業」は子どもの興味・関心を高めることと、調べ学習などの活動を行うことで講義形式の授業にはない楽しさを感じさせるものということ。
 しかし、それは今から振り返れば非常に浅はかな考え方であったし、恥ずかしいことであったと思う。
 なぜなら、「楽しい」というのが表面的な意味でしか捉え切れていなかったからだ。http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20070316/1173979079で引用した、松下氏の言葉を借りれば、

 より少ない労力で、より楽しく、より多くの人に当てはまるようなやり方で、他者や事物と出会うこと

だけを目指していたからだ。
 社会科の授業でありながら、社会との関係などきちんと検討すべきことも十分に検討せず、学びの楽しさを子どもに感じさせるようなものではなかった。
 この授業を、今読んでいる論文などをもとにして、問題の指摘とどう変えればいいかというようなところまで書ければいいなと思う。
 最後に、楽しい授業についてこれまで放置してきたことを改めてお詫びいたします。

追記

 この授業の指導案の完成前のものを見つけたので、授業の流れなどをもう少し具体的に書いておきたい。
 授業は、本当ならば数時間必要なものを2時間だけで行ったのでそこにまず無理があった。授業目標は、有田焼を題材にして、伝統工業と現在の工業との共通点(具体的には立地条件などについて)理解させることとしている。
 授業の流れは、まず有田焼の写真などを見せながら有田焼に関する基本的なことを説明したりする。その後、有田の位置などを示した地図などを示して、ワークシートに示した課題について子どもに考えさせ、記入させる。次時に記入したことを発表してもらい、新たに資料を示して発表されたことについて調べたり検討させる。その後、発表させ、まとめるというような流れ。