公開討論会でも開いてみたら

市議会で答弁二分
犬山市・学力テスト不参加で

 文部科学省が4月24日に実施する全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)に犬山市教育委員会が全国で唯一、不参加を表明している問題について、犬山市議会定例会で1日、2氏が一般質問した。瀬見井久教育長は「競争原理を教育に持ち込めば、間違いなく学力格差が生じる」とあらためて不参加の理由を説明。これに対し田中志典市長は「受けたいという市民の声に耳を傾けるべきだ」と述べ、同じ理事者側で答弁が分かれた。

 何度も同じことを繰り返し書いているのだけれど、政府のようにやらせのタウンミーティングとか、パフォーマンスのための学校訪問じゃなくて、市民の声を聞くために公開討論会を市教委と市長とで開催してみればいいのではないか。
 そこで、市教委はこれまでの取り組みについてきちんと説明し、だから全国学力テストは必要ないというのを訴えればいいし、市長は、これまでの市教委の取り組みではここが十分じゃないから、全国学力テストには参加すべきだというのを訴えればいい。そういう取り組みを通して、関心も高まるし、理解も深まる。そういう取り組みこそ今やるべきではないか。
 犬山市に限らず、こういうことは全国でやればいい。そして、全国学力テストについて多くの人が関心を持ち、理解を深めていけばいい。そういう取り組みから地域独自の取り組みも生まれてくる可能性がある。
 教育は国が何かを決める、教委が何かを決める。それを待つのではなく、自分たちで教育について議論し、そこで出てきたものを実行に移していけばいい。