学力観について

特定の課題に関する調査(国語,算数・数学)

 調査結果に少しだけ目を通した。今回行われた調査はOECDの学力枠組みを前提としている。しかし、その学力枠組みは、一般的に考えられている学力の枠組みとは異なっているのではないかと思う。
 一般に学校に期待されているのは、受験のための学力をつけること。それは、今回用いられた学力の枠組みとは異なる。そのズレがもたらす影響は決して小さくない。
 文科省OECDの学力枠組みを前提として様々な教育施策を策定し、実施したとしても、それが親や社会一般の考え方と異なれば、実際にはそういう学力をつけるような指導は行われない。また、文科省の考えているような学力を身に付けたい、身に付けさせようというインセンティブは働かない。だから、文科省の考えているような学力が身に付くことはない。
 学力観がズレた状況がこのまま変わらなければ「ゆとり教育」と同じようなことが必ず起こる。