総体として評価するって何を評価するの?

愛国心:「内心の評価いけない」…文科相、一部の通知表で

 小坂文科相は「『自国を愛しているかどうか』などという項目で評価を求めるのはおかしい」と子どもたちの内心を評価する考えがないことを強調。しかし、通知表への記載例については、「愛する心情を持つことだけを評価しているわけではない。世界の平和を願う自覚を持とうとする態度などを、総体として評価するもの」と容認した。

 総体として評価するというけど何を評価するのだろう。埼玉の場合だと「わが国の歴史と政治、および国際社会での日本の役割に関心を持って意欲的に調べ、自国を愛し、世界の平和を願う自覚を持とうとする」となっている。これは意欲を評価するのか活動を評価するのか何を評価するのか全く分からない。こんなもので評価される子どもがかわいそう。
 ある校長が「愛国心というより学習の意欲や態度を評価する項目だ。指導要領にも沿っており、問題はない」と説明したらしいが、それなら「自国を愛し」なんて文言は必要ない。
 自国への愛を評価しても子どもの学力向上に全くつながらないし、指導の改善にも全くつながらない。それを評価することで子どもにとってどんな良いことがあるのか分からない。単に大人が満足するだけではないか。