無責任な学校と社会と

問題行動:児童、出席停止も…厳格化へ報告書 文科省など

生徒指導厳格化:「信頼関係損ないかねぬ」…校長ら懐疑的

 「ゼロトレランス」を導入したアメリカ、義務教育でも子どもを退学させることができるイギリスの双方で起こったことは何か。それは、教員の子どもへの無関心と無責任、退学などによる子どもの社会的排除だ。
 問題を起こす子どもを排除することで学校や教室の秩序は回復できるかもしれない。しかし、それは問題の本質的な解決にはならない。このような取り組みは教育による格差の固定や拡大の大きな要因となる。この取り組みの対象となった子どもたちにとって、非常にリスクの高いものになる。
 社会が寛容性を失いかけている状況で、学校から排除されることは社会的排除へとつながり、排除された者が社会に戻ることは非常に困難になる。そういうリスクを個人だけに押しつけるようなものには賛同できない。