全国学力テスト 自分たちにできることをやっているかどうかを見るきっかけに

橋下知事、学テ方式移行を「大失政」と民主批判(読売新聞) - Yahoo!ニュース

 大失敗なのは,橋下知事のような的外れの批判を当たり前のように感じてしまう人が増えたことではないか。
 前にも書いたと思うのだけど,全国学力テストへの対応を通して見えてくるものがある。それは,「自分たちにできること」ができているのかということ。
 全国学力テストが抽出調査になったとき,自分たちにできることが何かを考え,それを実行に移した自治体の首長がどれくらいいるだろう。抽出調査への移行について的外れな批判をし,全国学力テストという長いものに巻かれていれば,何か見えてくるだろうし,何かできるだろうと考えている首長が圧倒的だ。
 全国学力テストは国が必要だからやるのであって,それは国が必要な方式,妥当な方式でやればいいこと。的外れな批判をするより,自分たちにできることをやるから予算を回せと言ってみたらどうだろう。期待していない文部科学省民主党にそういう喧嘩を仕掛けてみたらどうだろう。そういう喧嘩ならいくらでも支持するのだけど。住民や議員に,「私たちは自分たちで学力テストを必要だからやりたい。その為にはこれだけの予算が必要だ。ここを削って調査の費用に回したい。」そうしたことを言ってのけた首長はどこかにいるだろうか。
 記事によれば大阪府が独自で調査するという。どんどんやればいい。全国学力テストがどうなろうとそれを続ければいい。ノウハウを蓄積し,どんどん改善していけばいい。自分たちでできることをどんどんやればいい。そうしたことを積み重ねれば,それは後から実を結ぶ。誰かに頼るとか,国がやるからいいんだ。ではなく,自分たちでやる方が良いと言えるようになればいい。それが,地方分権にもつながる。