全国学力テスト 笑い話にならない笑い話

学力テスト、民主政権なら「全員」から「抽出」に?

 衆院選を優位に戦う民主党は、政権獲得の際には全国学力テストを現在の「全員調査」から、対象を一部の学校に絞る「抽出方式」へと見直す方針とされる。「全員調査は競争をあおる」とする日教組などの意見を反映したものだが、文部科学省は「一人一人が自分の学力を把握し、課題を見いだすには全員調査が必要」としている。今後「全員か抽出か」が焦点の一つとなりそうだ。
 文科省は今回の調査で、大阪など過去2回の成績下位から脱する自治体が出てきたことについて、「学力テストを契機に、教師の独力だけでなく学校、教育委員会レベルで学力向上に取り組む流れができてきた」と評価。「全員調査であることが各校の取り組みのモチベーションを高めている」とみている。
 自治体の教委からも「全員調査なら学校単位で経年比較もでき、教え方をチェックするには最適」(宮城県)との声が聞かれる。
 これに対し、抽出を支持する東京理科大の沢田利夫教授は「10年前と今とで学力の推移を見るには同じ問題を出すのが一番いいが、全員調査ではそれが限定的にしかできない」と指摘。「科目が絞られ、現状で国語と算数・数学重視になっていることも問題だ」と懸念を示している。

 日本のある大新聞の記事を読んだ人が,アメリカの人に「学力調査を抽出調査にすべきなんて主張するのは日教組という悪い組織くらいですよね」と言った。それを聞いたそのアメリカの人が「アメリカはずいぶん前から全国規模の学力調査は抽出調査ですよ」と言った。それを聞いてこう言った。「アメリカの教育界は教職員組合に牛耳られてますね。危険ですよ。早く悉皆調査にしなきゃ。」
 これが笑い話にならないかもしれない。今回取り上げた記事を読むとそう思う。