名称は似ているが混同しないこと

全国統一テスト:小学生塾も 「ゆとり」逆手に業界初 四谷大塚が23日実施

<中学受験塾>初の全国テスト23日に 「ゆとり」逆手に

 首都圏を拠点とする中学受験塾が、新たな市場を地方に求める動きが加速している。大手進学塾・四谷大塚を運営するナガセ(東京都武蔵野市)は23日、47都道府県に会場を置く業界初の全国統一テストを実施し、08年2月からは地方塾のネットワーク化にも乗り出す。

 先日結果が公表された文科省の全国学力テストとこれを同じものだと混同してはいけない。文科省の実施した全国学力テストは「政策評価」を目的とするものであり,この記事で紹介されているものとは目的も性質も異なる。
 http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20071027/1193413957で書いたように,文科省の実施した全国学力テストは政策評価のために利用されるべきものであり,塾が実施するものとは結果の公表の仕方やその解釈の仕方などが大きく異なる。
 同じような名称を使いながら性質や目的が異なる。しかし,それを混同して捉えられる場合の方が多い。http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20070411/1176270236で書いたことだが,文科省の実施する全国学力テストは「教育政策アセスメント調査」というように名称を変更し,目的を明確に知らせるようなものにした方が良い。そうしないと,目的や性質が曖昧になり,その結果の解釈などでも混乱を招く。
 文科省の実施した全国学力テストは,単に,ランク付けや結果から無理矢理導かれる結果を基にした批判・非難のためではなく,教育行政を評価するという本来の目的のために結果を利用してもらいたい。