学力テストの問題

文科省、学力テスト結果「非公表」 悩むのイヤ…データ不受理も

 4月に文部科学省が実施した43年ぶりの全国学力テストの結果公表をめぐり、各地の教育委員会が頭を悩ませている。9月にも結果が全国へ通知されるのを前に、文部科学省は各教委に「序列化につながる」とし、市町村別や学校別の結果を公表しないよう求めた。だが、各教委は議会質問や情報公開請求を受けた場合の対応に苦慮しており、中には、結果自体を受け取らないという苦肉の策を検討する教委も現れている。

 全国学力テストについては、
http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20070421/1177083150
などでこれまで指摘してきたように、事前にきちんと解決しておくべき問題も、学力テストに対する認識の違いも放置したまま「やってみなければ」と後先考えずに実施された。こうした問題が出てくることは実施しなくても分かるはずだ。それを放置したまま実施した関係者の責任はきちんと問われるべき。
 学力テストが何のために実施されたのか。それをきちんと問い直すべきではないか。学力の問題を本当に重要な問題と捉え、その問題のためにこの学力テストがあると考えるならば、もう少し慎重で合理的な判断が必要だったのではないか。
 もし今回の問題を、競争を否定するんだろとか、組合云々というようなことで語られるなら、それは間違っている。この問題はそういうレベルの問題ではないからだ。そういうレベルの話に終始しないで、全国学力テストは何をもたらしたか。何を明らかにしたか。それをこれからきちんと検証していくべきだ。