評価は「育てる」という視点で

犬山市教委が「県教職員評価制度」見送り(愛知)

 犬山市教委は、今年度から県下の公立小中学校の全教員に対して実施されている「県教職員評価制度」について、導入の見送りを決めた。28日の同市教育委員会で承認された。県教委によると、県下で実施しないのは犬山市だけという。

 教職員評価制度は文科省が2003年度、教員の資質向上に役立てるため、各都道府県教委や名古屋市など政令市教委に、実施の検討を求めた。県内では一昨年度から、指定20校で試験的にスタート。昨年度は対象を全小中学校各5人の教員に拡大して行われたが、犬山市のみが参加していなかった。

 同制度は教員が自らの目標を定め、校長や教頭が面談を通じて、達成度を5段階で評価する仕組み。評価結果を給与などの処遇に反映させるかなど、どのように活用するかは決まっていない。

 まず、言いたいのは全国学力テストの時と同じこと。県教委などのやることを批判したり、拒否することだけで批判すべきではないということ。そして、県教委、犬山市教委ともに自分たちの制度やこれまでの取り組みなどについてきちんと説明したり、議論する機会をきちんと持って欲しいということ。
 次に言いたいことは、「評価」は「育てる」という視点が必要だし、次にどうつなげるかという視点が必要だということ。そして、「評価」を子どもに対しても教師に対しても、「管理・統制」するための手段として使用したり、そういうものとしてしか捉えなかったりするのは間違っているということ。
 以前、http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20060314/1142305662で、「同僚教員評価制度」について書いた。この制度は「評価」が目的ではなく、日常的な改善のプロセスを重視し、「育てる」ことを目的とした制度になっている。この制度は、日本における「教職員評価制度」や「教員免許更新制度」とはその制度の目的も、その制度で重視するものも異なる。「同僚教員評価制度」のようなものを検討してみるのも良いのではないだろうか。