事実上却下

学力テスト:差し止め訴訟事実上の却下 京都地裁判決

 小学6年生と中学3年生を対象に24日実施される全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)は「プライバシー権を侵害し違憲違法」などとして、京都市京都府京田辺市の市立小、中学校の児童生徒計9人が各市に実施差し止めを求めた仮処分申し立ての第2回審尋が23日、京都地裁であった。佐野義孝裁判官は結論を出さず、24日以降は「訴えの利益がなくなる」ため、事実上の却下となった。

 このまま何も判断が下されないのだろうか。http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20070417/1176752962でも書いたが、おそらくこの問題は、記名式は駄目で番号式ならば良いという議論に流れそうだ。マスコミもそこにしか関心がない様で、全国学力テストにおいて個人を識別できる情報が必要かどうかということはほとんど議論されることはないのだろう。こうやって、きちんと判断を下すという機会を失えば、問題は一向に解決に向かうことはない。それでは、日本の教育改革がこれまで続けてきた愚かな行為をまた繰り返すだけだ。結局、問題の本質には一切触れることなく、雰囲気に流されて、それに引きずられながら一体何がしたいのか分からないような改革が進んでいくことになる。

京都地裁、結論出さず
学力テスト中止仮処分申請