原告は子どもではなく、保護者でも良かったのではないか

 http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20070416/1176734755で書くべきだったことだが、今回の訴訟について一つだけ指摘しておきたい問題がある。それは、子どもが原告となる必要は無く、保護者が原告となるべきだったのではないかということ。
 様々なところで、子どもを利用しているという批判が出されているが、私もそう考える。その理由は、今回の提訴は子どもが原告でなくても提訴できるものであると考えるからだ。
 素人の浅知恵でしかないのだが、今回の提訴は、親の教育権の侵害であるということや、個人情報の保護の観点(必要の無い情報が収集されること。また、収集されなくてもすむような代替措置を選択する余地が無いこと)などで、保護者が原告となっても争うことは可能だと考える。だから、子どもが原告となることで、子どもに負担がかかるようなことはすべきではなかったと考える。
 また、子どもが原告となることで、今回の裁判が投げかけた問題について冷静に議論する環境や機会を逸するのではないかということを危惧する。子どもを利用しているかしていないかという点に議論が集中したり、感情論で埋め尽くされれば、本質的な問題は一切無視され、議論されることなく棚上げされた状態になってしまう。それは避けるべきだ。
 http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20070416/1176734755で書いたように、今回の提訴については、学力テストをやらなければ何も始まらないとか、国がやることに反対するなとか、そういうレベルの話で議論すべきものではない。また、全国学力テストに参加しないと子どもがかわいそうというようなレベルで議論すべきものではない。
 この問題は、本当に根本的なレベルから問うたり、議論していかなければいけない問題だ。