教育も責めるだけでは育たない

【主張】原発不正 責めるだけでは育たない

 教育に対しては、「本来の目的を忘れたかのようなバッシングの嵐」を起こしている張本人であり、教育に対して「糾弾ばかりに終始して」いる産経新聞原子力に対しては、冷静になれ、バッシングに終始するなと言う。
 両者に対する態度の違いは何か。教育の崩壊ということを煽る、マスコミや政治家などに対して、なぜ、冷静になれ、批判だけでは教育は良くならないと呼びかけないのか。
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070331-00000074-mai-polによれば、内閣府の調査で教育が悪くなっていると答えた人が多かったそうだ。教育に対する批判、糾弾が教育不信の背景にある。
 教育や育児には問題はあるし、誰でも不安を感じることはある。しかし、そういうときに必要なのは、批判や糾弾に終始したり、誰かが改善策を提示してくれるのをひたすら待ち続けることじゃない。問題がある、不安があるというなら、それがどこにあるのか、自分の目で確かめ、議論などを重ねながら、身近なところから改善していくことだ。大きな力に頼って、大きな変革を求め、それによって改善するかのような幻想を抱くのではなく、手の届く範囲、目の届く範囲から変えていくことが重要だ。
 教育も責めるだけでは育たない。原子力が欠かせぬことだというが、教育も同じように欠かせないものだ。教育批判、教育糾弾に終始しないようにしよう。産経新聞にはぜひそういう呼びかけをしてもらいたい。