違いの基準はどこにあるのか

都立高の再調査 29校履修漏れ「なし」

 東京都教育委員会が一部の都立高で必修科目の履修漏れを容認していた問題で、都教委は8日の定例会で、「総合的に判断して、授業を行っていない実態はなかった」とする再調査結果を報告、履修漏れにあたらないとの認識を示した。
 再調査の対象校は、倫理で必修逃れが見つかった学校のほか、理科総合の時間に教科書を使っていなかったり、総合学習を受験対策色が濃い内容にしていたりした計29校。学識経験者や地域住民、新聞社の論説委員なども参加し、今年1月に学校を訪問するなどして調査を実施した。

 どちらも、学習指導要領という同じものを根拠としながら、一方には厳しい基準を適用し、厳しい処分もちらつかせて対処する。こちらには、甘い基準を適用し、あいまいな決着をつけようとする。そして、一方については厳しく追及する人たちが、こちらに対してはまともに追求しない。
 両者の問題の取り扱いの違いの基準は何か。価値の軽重か。それとも自分たちに責任追及の手が及ぶか否かなのか。
 そういえば、他地域の教育委員会では未履修の問題について処分が行われているようだが、都教委は誰か処分されたのだろうか。
追記

高校履修不足:未履修で都立八王子東高校長ら処分

都立高等学校教育課程問題検討委員会の報告について