批判するなら自分たちもどんどん議論をやればいいのに

中教審部会長が再生会議を批判 免許更新制めぐり

 教員免許更新制度をめぐって、導入を提言する答申をまとめた中教審の梶田叡一教員養成部会長は11月27日、大学関係者を集めた東京都内のフォーラムで「教育再生会議のやり方でできるとは思えない。われわれの考えで改正したい」と述べ、免許更新制と不適格教員排除は分けて考えるべきだとの考えを示した。

 梶田氏は、こうやって批判するくらいなら再生会議の議論を待つことなく部会の議論を進めて、提言を行えばいいのに。先日も書いたように、中教審の各部会等の審議は一時停止状態。そして、再生会議の行方次第では、中教審で議論を重ねてきたこともご破算になりかねない。
 中教審教育再生会議は、自分たちの役割分担もどちらが優先するかも明確にしないで、ずるずるとこれまで来ている。後になって中教審が議論をひっくり返したり、再生会議が議論をひっくり返したりする可能性もある。そうなれば、教育は迷走することになる。今の状態では船頭多すぎて山も登らずというような状況になる。
 教育を国家戦略であるとか、内閣の重要課題であると位置付けるなら、まずやるべきはきちんと議論でき、政策を実行でき、それを評価できる組織を作るべきだ。そういうこともやらずに、あっちこっちに問題を丸投げしている。
 そういうのに振り回されるのは現場であり、子どもたちや保護者だ。いっそのこと、改革特区制度を使って、中央のコントロールを受けなくてもよくして、地方で議論して、地方で教育改革を進めていけばいい。その方が今の状況よりはましだ。