こういう状況をなぜ変えないのか

格差社会を乗り切る 少ない費用で私立中へ

 この記事について少しだけ。経済的に豊でなければダメという状況を肯定しますか?否定するのならなぜその状況を変える方に向かわないのか。
 親の力やら自己責任などと言うが、教育は個人の利益のためだけに存在するものではないだろう。誰かが受けた教育の恩恵は他の人も享受するはず。教育は個人の受益者負担だけで成り立つものではない。教育が個人の責任や受益者負担で済むのなら学校なんて必要ないし、社会も成り立たない。
 社会全体の問題なのに個人の問題だという大合唱。そういう状況を変えようとせず、自分だけそこから抜け出すことで頭がいっぱいになり他の人が踏み台にされていることなど忘れている。挙げ句の果てに、弱いものへのバッシング。おまえの苦労や根性が足りないからだと。
 もしも、公立学校の再建が近道と考えられているとしたらそれは期待外れに終わる。なぜなら、公立の学校の再建ができても元からある格差は解消できないからだ。
 少ない資金で何とかするというのは、無理を強いるだけで親も子どもにも良いことはない。そういう無理が要因となって他の問題を引き起こすこともある。
 悪い状況に合わせるだけでなくもう少し状況を変える方に目を向けてみてはどうだろうか。今の状況は市場がうまく機能しているとか、そういうことでは決してないのだから。