実態把握と強制の違いは

愛国心」指導の実態把握へ 文科相

小坂文部科学相は19日午前の会見で、教育基本法改正で盛り込まれる「国を愛する態度」について「適切な指導が行われているか把握する何らかの方法はとっていく」と述べ、実態把握を通じて指導不足や行き過ぎの是正を図る考えを示した。

小坂氏は「(児童生徒の)愛する心を測ることはなかなか難しい」と述べ、指導による「効果」は調べないことを示唆。「指導が児童生徒の内心に立ち入って強制されるようなものではないことをしっかり現場に理解していただく」とした。

 これらは明らかに矛盾している。教育への介入、強制の始まりはほとんど例外なく「実態把握」から始まり、「指導不足や行き過ぎの是正を図る」ことで行われてきた。実態把握は単に実態を把握するに止まらない。「強制しない」と言葉で言ってもそれが信用されないのは、「強制している」ということを隠して強制をしていくからだ。
 今回の教育基本法改正には絶対に反対する。