素人の議論をしているのはどっちか

事業仕分け 教育予算、仕分けの影に日教組の影響?

 この記事に,

 「子供や教師一人一人に自らの課題を把握させるという全国学力テストの趣旨を全く理解していない、素人の議論だ」
 中教審副会長で全国学力テスト専門家会議座長の梶田叡一兵庫教育大学長は、この日の事業仕分けの議論をこう批判した。藤原氏らが「経年比較ができる調査に変えるべきだ」と主張したことについても、梶田氏は「単なる行政調査と勘違いしている。現場が学力低下から立ち直りつつある時期に、抽出化と縮減は痛手だ」と懸念を示す。

という梶田叡一氏のコメントがある。
 梶田氏こそ素人の議論をしているではないか。全国学力テストは行政調査だ。それはアメリカのNAEPも同じこと。教育政策を立案し,実施していく上で必要だから行う調査であり,それが経年比較もできないものであるとしたら,数年にわたる教育政策をどうやって評価するのか。
 梶田氏は,全国学力テストは教育施策を評価するものではないと考えているのかもしれない。けれども,子どもの現状などを把握する手段は全国学力テストだけではない。もし,現状を把握する手段が「全国学力テストこそ」とか「全国学力テストでしか」と主張されるのであれば,その根拠をきちんと示すべき。
 梶田氏は立場上こうした主張をしているだけなのかもしれない。しかし,それでも素人の議論をしているというのであれば,まともな根拠を挙げて批判すべき。