全国学力テストって結局何をしたいの?

 全国学力テストって何をしたいの?と最近特に思う。自戒も込めて言うのだけど。全国学力テストで教師や学校,さらには,文部科学省や大臣まで評価できるとか,評価するんだとか。1人1人の子どもの学力に焦点を当てているのか,どこそこの平均点を上げることに焦点を当てているのか。また,そういうことがまるで「常識だよ」という感じで語られている。
 どこを見たら,教師や学校を評価できるのだろうか。そういうものに戦々恐々とする現場は何を恐れているのか。1人1人の子どもの学力を上げたい,学力の状況を把握したいようでありながら,そういう仕組みをどうやったら構築できるのか,全国学力テストという規模が必要なのかという議論ではなくて,全国平均よりうちの都道府県は低いんだとか高いとか,それを公表しなきゃとか。声の大小を競い合っている。
 不満が募り,不信が深まり,互いに批判する。そんな全国学力テストにどんな意義を見出せと言うのか。どんな価値を見出せと言うのか。
 最近は特に,そんなことを思わず言いたくなる。