問うべきものが問われないのはずっと同じ

【解答乱麻】政策研究大学院大学教授・岡本薫 PISAがどうした?

 岡本氏は,

 日本では、「日本の子供たち」にとって「何が必要で何が不要なのか?」「結果として子供たちをどのような状態にしたいのか?」という「具体的な目標」(特に、最低限の達成目標)について、国民的な議論も行われていなければ、民主的な決定も行われていない。

 「詰め込み教育批判」を受けて(具体的達成目標を設定せずに)「ゆとり教育」に向かったときと非常によく似ている。

と指摘している。学力低下論争も同じ。新しい学習指導要領も同じ。全国学力テストや体力テストも同じ。問うべきことが問われないまま,スローガンや表面的な変化に注目が集まる。そんな状況を変えることが必要だ。教育改革がどうした?と言い続ける必要がある。