動きはもう始まっている

 全国学力テストの結果で,全国平均より上回っている,下回っているというような報道がいくつも出てきている。平均より下回ったところではすでに何らかの対策を講じるというところも出てきたようだ。平均より上か下かよりも個々の子どもに目を向けてほしい。個々の子どもがどういう状況にあるかなんて平均からは見えてこない。
 他との比較やランキングに興味関心が集まり始めている。こうした動きが始まると話がそこに集中していく。全国学力テスト自体の見直しや個々の子どもの問題などは忘れられたり,後回しになる。
 教育委員会などからいつも通りの対策が打ち出され,いつの間にかその対策をこなすことだけに追われていく。そうしたいつもの光景はもう繰り返すべきではない。