愚民化する教員たち

 左巻健男氏がここで指摘されていることはとても重要なことだと思う。ぜひ読んでいただきたい。先日ここで批判した、愛国心を育てるという授業も左巻氏が指摘するのと同じ問題を抱えている。
 教員の愚民化は、今後ますます進行していくだろう。なぜなら、教員の質の向上をということで行われている様々な施策が、アンディ・ハーグリーブズが指摘するように、

 多くの改革案が、ティーチングを標準化し、その技術的局面を強化し、教師を同僚やコミュニティから切り離して教室という空間の中に隔離しようとしている。

というものだからだ。そういうなかで、教員は教える内容ではなく、どう教えるかという側面にばかり目を奪われてしまう。教える技術の向上と反比例して、教える内容の質は低下していく。それはまさに教員の愚民化であり、結果として子どもも愚民化させられている。