格差を忘れるべきではない

 昨日からマスコミは大騒ぎをしている。そして、経済効果が1000億円近く見込めるという試算が出されている。出産が増えるのではないかということも言われている。しかし、そういうお祝いムードの向こうに深刻な格差が生じていることを忘れている。
 それは、安心して出産できる体制が無い地方と都市部で生じている格差だ。その格差は命の格差だと言ってもいい。都市部では、様々な施設、サービスが充実した病院で出産できる。しかし、地方、特に離島や山間部では産科が無いところがある。自宅から遠いところにしか施設の整った病院がないから、出産が近づくと早い段階で入院しなければならなかったり、急な体調の変化などがあってもすぐに診てもらえない。また、産科や小児科の医師が減少していて、深刻な問題になっている。
 これを機会にきちんと議論をし、母子の命が危険にさらされないような体制を整えることが必要なのではないか。